yumbo 『鬼火』

[1]
悪魔の歌
石が降る
地獄の歌
偉大なるサークル
暗がりにひとつ
失敗を抱きしめよう
人々の傘

[2]
優しい音楽
悲しきマグロ
真夜中のパーティー
嘘の町
馬男
薬のように
鬼火

【 2CD 】 7e.p. / epcd 092/3 / 2016.10.12 /

 yumboは自然のようだ。その無表情な唇の動きと客観的な眼差し、しかし同時にきらめく瞬発力としなやかさを同居させる姿は、まるで揺れる木のようで、この楽団の不思議な魅力だと今なお更感じています。それはこの4枚目のアルバムが、仙台を拠点とする彼らの震災後はじめて発表する作品であるからなのは大きく、果たして今、海を目の前にしたときどう感じるかというようなことを聞きながら考えている。怖いと感じるか優しいと感じるか、それは海ではなく私の中にある。
 アルバムタイトルにもなっている「鬼火」という曲は、実は震災直前に書かれた曲であったということを澁谷さんが教えてくれた。そのことが、またひとつこの作品が単なるレクイエムではないことを象徴しているようにも思えてくるし、なんだか悔しいのは仙台、宮城県、また岩手県は「地震の街」や「津波の街」ではないし、福島は「原発の街」なんかじゃ、だけじゃないということで、あの日からその影だけがひたすらその地の空を覆っているようなムードである。それが悲しい。東日本にはもちろんもっと他にもある、おいしい栗饅頭もいつもの小学校もずっと続く日常がある。今がある。
 『鬼火』を聞きながら、何年も前に行きそびれた、友人の住む石巻のことを少し思い出しながら、まだ見ぬその海を見ている。



入荷 : 2016.10.8
再入荷 : 2016.10.20

2,808円

在庫あり
注文数:

カートの中身

カートに商品は入っていません